「ジダンの脚本」その後

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ワールドカップが始まった。
久々の大会に胸が躍る。
日本は、いやでもあの「ドーハの悲劇」を思い出させるカタールで、それも本戦でドイツを破った。
何とも強くなったもんだ!

W杯と言えばその昔、結構熱いブログを書いていた時期があった。
ドーハから実に十数年後の2006年のことである。
過去ログたちの宴」に格納してある1500篇のうちから引っ張り出して、埃を払ってここに並べてみようかと思う。

その頃まだ若かったCSNのメンバーたちが書いていたW杯関連のブログというと、例えば…
日本代表とキャリア
とか、
W杯シロウト談義
とか、
「戦う理由」と「生きる意味」
とか、
大いなる「無意味」との戦い
とか、
文化の国のサッカー
とか…である。
まあ、興味もクソもないという向きもあろうが、「懐かしい~」という希少な御仁もおられるかもだ。

こんな風に外野でなんだかんだ騒ぎ立てているうちに、日本はグループリーグで敗退し、トーナメント戦に出場できなかった。
トーナメントを勝ち抜いて決勝を戦ったのは、欧州精鋭のイタリアとフランス。
事件はその決勝戦で起きた。
白熱した同点試合の延長戦後半に起きた仏ジダン選手の伊マテラッツィ選手に対する頭突き。
今もサッカー史に刻まれているという「ジダン頭突き事件」である。
それが、こんなブログになった。
ジダンの「脚本」

さて、そこで気になるのは、ジダンのその後。ネットで調べてみたところによると…
2006年大会を最後に現役を引退したジダンは、解説者やスポーツディレクターとして活躍後、2016年にレアル・マドリードの監督に就任。華々しい成果を上げ、FIFA最優秀監督賞も受賞。2021年に辞任するまでの足跡は輝かしい栄誉に満ちている。
いや~、さすがジダン、頭突き事件などものともせず「脚本」から脱出しているのだ。
これぞ才と力の為せる技!

現在50歳になったジダン。今はフリーだが、開催中のW杯終了後に次期フランス代表の監督への就任を切望、内定しているとの情報もある。
選手最後の試合に、「怒り」という暴れ馬の手綱が切れて優勝を逃したジダン。
自らが率いる代表チームでの優勝を何としても実現させたいのだろう。
「感情」を制御する手綱をしっかりと編み直した彼が、悲願の優勝を勝ち取る姿。
是非とも4年後に見たいものである。

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