”ダイバーシティ”なんかこわくない

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ダイバーシティ。
この頃とみによく耳にするようになった言葉である。
多様性、違い、種々雑多、などを意味するらしい。
企業の経営理念や政党の施政方針などを語るなかで、
まるで花火のようにポンポンと打ち上げられては消えていく。
威勢はいいけど実に実がない。

いくら日本は単一民族国家だといったって、
この時代に単一を守り通せるわけもない。
コロナが終わればオハコの「鎖国」も終了。
人と物が目まぐるしく世界中を行き来する
グローバルとやらがまた戻ってくる。

そこで人々は笑顔を振りまき、
触りのいいお似合いな言葉をまき散らす。
女も男も障害者も健常者も
はたまたヘテロもLGBTも
誰もが差別なく平等に、互いの違いを分かり合う。
そう、それこそがダイバーシティ!

されど振り返って足元を見てみれば
単一民族の標榜いささかも衰えず、
夫婦別姓は賛否拮抗模様。
同性婚は北で合憲、西じゃ違憲。
相反する立場の人々が
違いを分かり合おうとすることなど、
金輪際なさそうだ。

そんなこんなで
いつまでたってもダイバーシティは打ち上げ花火。
火の粉が降りかかってでも来なければ
全くちっともこわくない。(K.M)

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