最近、見かけないけど、どうされているのかな?と、気に掛かる人がチラチラ・・。
 日々、人と接する事が多い私では有るが、今までに無く人の安否が気に掛かる。
 「ENISHI」開店以来、来店されるお客様に幾つかの共通点が見出され、時々
 不思議に感じる。
 幾つか有る共通点の中でも、特に感じるのは蘊蓄を語る熟年男性が多いという点にある。
 それは、取りも直さず、蘊蓄を語れる様な雰囲気を持つ、お店又は受け入れ態勢の有る
 メンバーが揃っているという事に繋がる。
 ドーナツを直に焼き、店頭でも売るというカフェだけに、お店は狭く座席も少ない。
 ユッタリと話し込めるだけの受け入れスペースが無い。にも関わらず、何か感じるもの
 が有るのだろう。
 一人、二人、三人・・と増え始め、それぞれの人達が、それぞれの蘊蓄ある言葉を残し
 ては、さり気無く去り、さり気無く来店する。
 そんな中、暫く顔を見ない熟年男性が二人いた。
 その中の一人である上品なお爺さんが、今日お店の前にヒョッコリと現れた。
 正直嬉しかった。しかし、中々お店の中に入って来る様子がない。
 「どうぞ、お入り下さい。」とお声を掛けると、ニッコリ笑みを浮かべ「プレーン一つ。
 今日は、すまないけどコーヒーは飲めないよ。」と言われた。
 話をジックリ聞いてみると、最近目が見え辛くなり、眼科を探し歩いている道中だった、
 との事。何とか、お役に立ちたい私とnekoちゃんは地図を見たり、近辺を探し歩いた。
 しかし見当たらなかった。
 お爺さんは「いいよ、いいよ。」と言いながら、ユックリとプレーンドーナツを「美味し
 い、甘みが丁度いい、これって大事な事だよ。ベタッと喉にくる甘さじゃないのがいい。」
 「奥様はお元気ですか?最近は、お二人でお出かけにならない様ですね?」と問いかけると
 「お出かけになる機会を中々作っては下されないのだよ。」とチャメッケたっぷりの返事。
 何気ない会話の中に人柄の面白さが滲み出てくる。
 そんな人達に会える機会が持てるのは「ENISHI」のお陰だ。
 病院の様な患者と技師の関係では味わえない感覚に面白さを感じる。
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