気分転換の時間帯

ポツリ、ポツリの雨からドシャブリの雨。
数人しか歩いていない街中を通り抜け、
真っ直ぐに延びる道路を街灯頼りにテクテク。
先週の土曜日、久々に終電に乗り遅れた。
たったの５分が間に合わなかった。
白楽の「ＥＮＩＳＨＩ」から自宅まで歩いて２時間。
暗い中にも豊かに生い茂る樹々が目の前に広がる。
歩いていると後ろからタクシーが追い越して行く。
大抵の人はタクシーに乗って家路を急ぐに違いない。
でも私は歩くのが好き。
誰もいない街中を歩くのが好き。
川沿いの遊歩道を一人歩きで独占するのが好き。
時々、所々、怖かったりもする。
少し歩けば、コンビニ。又歩いてコンビニ。
店員さんがレジを打つのが遠目に見えてホッとする。
誰もが寝ている時間帯に、ポツリポツリと働く人を観る
のが好き。
静かに夜が過ぎ、新聞配達のバイクが走り出す。
すると、疎らに人の姿がチラチラと見え始める。
通常の自分が全く目にしない光景を観る事で気分転換
を計ろうとする。
夜の一人歩きは、私にとって、手っ取り早い気分転換
の一つ。考え事するには最高の時間帯。


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