先月半ばから色々と「騒動」を引き起こしつつ、
老夫婦のボケ予防の期待を一心に担い始められた
「速読講座」。様々な艱難辛苦を乗り越えて
何とか日課として定着してきた今日この頃。
一週間ほど前から講座の最後に「実際に本を読む」
というエクササイズが採り入れられている。指定の
本を指定の速度で1分間ずつ区切って読み、ページ数とか
文字数とかを記録していくというもの。その課題図書の
一つに大崎善生著「聖(さとし)の青春」(講談社文庫)
という本があり、今それを読んでいるのだが、これが
めちゃめちゃ面白いのである。
幼児期に重い腎臓病にかかり、病と闘いながら
将棋を極め、「怪童」と呼ばれて将棋界最高峰の
A級に在籍したまま、名人への夢半ばにして29歳
で夭折した村山聖の一生を描いたノンフィクションである。
文中には谷川浩二、羽生善治といった、将棋には
縁のない私にも聞き覚えのある名前が沢山出てくる。
聖が将棋界に入った頃の名人はそれまでの定石を
打ち破って位を勝ち取った谷川だった。そして聖の前に
強力なライバルとして立ちはだかったのが羽生であった。
今ちょうど聖と羽生の一騎打ちのところを読んでいる。
課題図書だということ忘れて、速度指示もろくに守らず、
「はい、やめ!」とか言われても構わず読み進むものだから、
2日で3分の2を読んでしまった。どうも面白い本というのは
こういうトレーニングには向いていない。
因みにこの本、巻末に「第13回新潮学芸賞受賞作」と
ある。さすが、賞を取っただけのことはある読み応え。
大メジャーな「芥川賞」とか「直木賞」とか以外にも、
ジャンル別に結構いろんな賞があるのねえ。そういえば
昨年のかなりんご推奨第1位「告白」(湊かなえ著)も
「本屋大賞」受賞作だったし。
ところで「賞」といえば、先日知人の息子さんが
「ゴールデンエレファント賞」なる文学賞を受賞したとの
知らせがあった。この賞、まだ設立して間もないながら、
(今回が2回目)、日本のみならずアメリカ、韓国、中国
と合同で立ち上げたというグローバルな賞なのだ。
分野はエンターテインメント&ミステリーらしい。
受賞作は当然共催4国で出版されるという。すごいね!
知人のご子息は弱冠26歳のサラリーマン。
おまけにイケメン。学生時代から創作に勤しみ、
社会人になってからは通勤電車の中で執筆したという
線の細い見かけとは裏腹な猛者である。
心からお祝いを申し上げたい。
CSNのブログを書いてくれている才筆たちも
この辺で踏ん張ってエッセイの賞かなんか
取れないものかしらねえ。
「CSNブログライターエッセイ大賞獲得プロジェクト」
でも立ち上げてみようかしら。
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