ここ最近のことではあるが、CSNにも時折吹きなれない風が吹く。
民間派遣会社からのオファーである。
このところ企業や行政からの受託事業に、臨床心理士や社会福祉士の
需要が軒並み増えてきているらしいのだ。
先日も某大手派遣会社の事業部長さんが来訪された。
何でも例の「アベノミクス」とやらで景気回復の兆しが見え始めた昨今、
国の就労支援対策にも変化が出てきつつあるのだそうだ。これまでの
若年層向けから、生保受給者や引きこもる人たちへの支援策を強化する
方向にあるのだとか。そこで心理士や福祉士が求められているらしい。
先日の来訪には、同社所属の産業カウンセラーが随行されていた。
どの派遣会社でも産業カウンセラーは自前で雇っている。今までは
それでやって来られたものが、なかなかそうもいかなくなったのだと
推察した。産業カウンセラーの女性は「難しいケースが多くて…」と、
ため息をついていた。CSNの悪戦苦闘が、民間の派遣会社にも広がって
いるらしい。
国もいよいよ「増え続ける生保」や「高齢化する引きこもり」への
対策に本腰を入れ始めたのだ。確かにこのまま放っておいてよいわけは
ないが、今そうした対策の最前線にいるのが民間雇用の産業カウンセラー
であり、そこから当方のような弱小NPOへのオファーがあるということは、
状況がいかに大変であるかを物語っている。
一人の支援に複数の専門職によるチームで当たることは、非常に
理想的ではあるが、それでも一筋縄ではいかないケースが相当数
あることが予想される。それにオファーのあった常駐できる福祉士は
そう簡単には見つからないし、チームをリードできるような力の
ある人となると更に難しいだろう。
社会保障費をできるだけ減らしたい国の思惑が透けて見える
施策ではあるが、支援されるべき人に支援の手が届くことは
喜ばしいことではある。CSNがどのような協力ができるのか、
この風向きを慎重に見極めたいところである。。
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