風邪引きました。げほげほげほげほ、F子です。
 先日、CSNでがれき広域処理についてちらっと話してみて、
 色んなことがほとんど知られていないのだなーと改めて実感したので、
 ちょっと書いてみます。
 (まあ、マスコミがほとんど報道しないから知らないのは仕方ない)
 震災直後、数万トンのがれきを処理しないと、
 とてもとても被災地の復興なんてできないぜ、
 現地だけで処理しようとしたら10年以上かかっちゃうぜ、
 それなら皆で分かち合おうぜ、それが日本人の絆だぜ、
 という空気がまず作られました。
 皆さんもテレビでやたらと絆CMが流れるのを見たと思います。
 この絆キャンペーンのためにお国が30億円以上のお金を
 電通とか博報堂に払いました。
 いやあ、このご時勢、太っ腹なお話だ。
 で、お国はがれきを処理するための法律をさっさと作って
 まず、1兆円を超える予算を組みました。
 で、がれきを処理するゼネコン業者を決めて
 発注をしました。
 一例としてあげると以下の通り。
 (ネット上から拾ってきた数字ですが、参考までに)
 鹿島建設:3052億円
 清水建設:2454億円
 大成建設:2447億円
 大林組:2449億円
 いやあ、このご時勢、でかい仕事だ。
 ここまではまあ、官僚さん達が迅速にちゃんと仕事をしている感じです。
 ところがいざ蓋を開けてみると、
 当初の見積もりよりも処理すべきがれきの量はかなり少なかった。
 まあ、最初の見積もりが過大であったというのもあるのですが、
 かなりの量のがれきが海に流されてしまったり、
 仮焼却炉で燃やされてしまったりしていたわけです。
 (こうしたいい加減な処理が被災地で行われていることも問題)
 ただ、お国としては予算組んで発注しちゃってるので、
 広域処理をやらない訳にはいきません。
 がれき広域処理によって放射能が撒き散らされる可能性があっても、
 お金が発生してしまっている以上、もうこの国は自分では止まれないのです。
 さて、ここでがれきにくっついている放射能の影響ってどんなもんなの?
 という疑問がでてくると思います。
 例えば大阪市ががれきを引き受けて、燃やして灰を最終処分場に埋めた場合、
 どれだけの放射能が大気中や地中に漏れ出すのか、
 それが数年後にどういった影響を及ぼすのかという情報は
 実は今のところ公には出てきていません。
 がれき広域処理を進めたい環境省がシュミレーションしていないのか、
 シュミレーションしたけど出せないデータが出てしまったのか、
 それは分かりません。
 低線量の放射性廃棄物を燃やせば当然体積が減るので、
 その灰が含む放射能の濃度は上がります。
 その灰を本当にごみ処分場に埋めて良いんでしょうか?
 ごみ処理場の焼却炉でがれきを燃やした場合、
 当然、煙突から放射性物質を含んだガスやチリが出てきます。
 お国はバグフィルターという集塵装置をきちんと取り付ければ
 有害なものはほぼ100%除去できると言っていますが、
 それは本当なのでしょうか?
 ちゃんと検証されているんでしょうか?
 仮に本当だったとしても、今度は使い終わって放射能物質まみれになった
 バグフィルターをどうやって処理するんでしょうか?
 この辺りの議論はほとんどなされていません。
 散々環境省に問い合わせても、ほとんど情報も出てきません。
 こんな状況でこのまま進んで、本当に良いんだろうか?
 原発事故直後、多くの日本人が「(東電に、国に)だまされた!」と言い、
 伊丹万作の『戦争責任者の問題』が朝日新聞に紹介されたりしたけれど、
 やっぱりこの国は同じことを繰り返そうとしているんじゃないの?
 と私は強く思います。
 以下にがれき広域処理に反対している
 下地真樹氏(阪南大学准教授、通称:モジモジ先生)のインタビューを紹介しておきます。
 (モジモジ先生インタビュー)政府がガレキ広域処理を強引に進める理由
 ![]()
 
 ↑ブログを読んだらクリックしてね!