準拠枠

やっと肩の荷が降りて春を感じられる。
待望の新人技師入社で緊張の糸が緩みホッと一息。
とても素直で可愛い中にも几帳面で慎重な仕事ぶりは好感度が高い。
勤務一日目は緊張感がジンジン伝わって来て、技師成り立ての頃を
思い出した。そんな時もあったな~。と。
親と娘くらいの年の差がある事も有り、自分を始め皆、手取り足取り
の総力投入で仕事を教えて行く。一日でも早く即戦力として一人立ち
を目指して欲しいのは勿論だが人間関係に慣れるのが一番の目的だ。
入社9日目にして緊張が少し和らいだ感じだが、まだ笑顔は見れない。
簡単な検査から難しい検査に少しづつ移行して行く。
若い頭脳と技量は吸収が早く頼もしく感じる。
昨年の暮から自分の中で大きなストレスの原因になった特殊検査も
数人で分担する事で、今のところ落ち着いた。
最初の頃は極度の緊張状態だった。
しかし、その緊張は自分の中の準拠枠を改めて見直すキッカケにも
なった。
神経症の人には4つの基本的な性格特徴があるという。
 ①自己内省的、理知的、意識的
 ②粘着性が強い
 ③感受性が強く心配性
 ④欲望が強い
上記の4性格がピッタリと自分に当てはまってしまう。
何気ない毎日の生活では気にならない事が、とかく仕事となると
チラチラと顔を出し、自分を苦しめてしまう。
プラス面は気にも留めないがマイナス面が気になり劣等感を増す。
TAで言うところの禁止令を考えてみると私の場合は
      ・・成長するな・重要であるな・感じるな。
拮抗禁止令は・・完璧であれ・他人を喜ばせよ・努力せよ・急げ。
今回、同じ仕事を数人で分担する事で見えてきた事がある。
それは、それぞれの準拠枠が仕事の仕方に反映されるという事だ。
いや~。見事に性格が出る。抑圧の感情がチラチラ。仕事に対する
価値観。力加減。
仕事するなら完璧な知識と技術が無ければできないという私の準拠枠
は自分だけが囚われていた。他の技師は全く知識には囚われていなか
った。技術もできる範囲でやればいい。問題がおきても自分は責任を
負わない。
う~む。完璧な技術と知識なんて確かに臨んだところで無理。
問題が起きたらどうしよう・・なんて、起る前から心配してもバカバカしい。
責任なんて上司がとればいい。
神経症の4つの特徴のマイナス面を回避するのは難しいが、取りあえず
認知する事から始め、少しずつ行動を変えていこうと思う。
人に良く見られたいという欲望は中々捨てがたい。
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