暮れの太鼓

 一昨日文教シビックホールで行われている、「鼓童」の
公演に行って来ました。一年はこの太鼓の音で暮れるのが
10年来の恒例になっています。
 それにしてもいつ聴いても素晴らしいですね。
一糸乱れぬ勇壮な撥さばきは、鳥肌ものです。
鍛えられた筋肉が縦横に動くさまは、見事と言う他
ありません。
私の従妹はもう30年以上前に「鬼太鼓座(おんでこざ)」
に入団しました。その頃の大きなマラソン大会には
「鬼太鼓座」のゼッケンをつけた選手が必ず走っていたものです。
彼女はそのマラソンの練習で身体をこわし、しばらく休団して
いましたが、その後分かれて立ち上げられた「鼓童」に移り、
リーダーの藤本吉利氏と結婚、今や夫婦で重鎮となっています。
 この吉利さんの大太鼓がまた何ともかっこいい。
2001年に日本人アーティストでは初めてノーベル平和賞
のコンサートへ出演したときは話題を呼びましたね。
 立ち上げ当初は、佐渡の民家を借りての団体生活、
食糧は近隣の住民からの寄付でまかなうという、苦しい
生活だと聞いていました。それが今は押しも押されもせぬ
「世界の鼓童」となり、各国を飛び回っての活躍ぶり、
本当に感慨無量です。
 以前は東京に公演があると一緒にご飯を食べたり、
伯父の家で歓談したりできたのですが、今は忙しすぎて
そんなことも稀になってしまいました。でもこうして毎年
晴れやかな舞台姿に会えるだけで私は大満足。そのうち
是非佐渡を訪ねようと思っています。
 「鼓童」最年長の吉利さんは、もう50代も半ばを過ぎ、
今回は唄だけで太鼓は打たず、専ら引き立て役に徹して
いました。彼の大太鼓が聴けなかったのは誠に寂しい限り
ですが、後進を育て、道を譲るのも大切なリーダーの
役割です。年々舞台に上がる若い団員たちが増え、
達者な演奏ぶりを見せてくれるのもまた、応援団としては
嬉しいことです。
 さて、「鼓童」も聴いたし、これで今年も思い残すこと
さらになし・・・と言いたいところですが、まだ年賀状は
書かなきゃだし、忘年会はこれからだし、大掃除もあるし、
年はなかなか清々とは暮れぬものですね。
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