ココロのお部屋のおもちゃ箱

 思い起こせばもうン十年も前の若い頃は、
私のココロのお部屋には何だかわけのわからないものが
あちこちに飛び散っていた。とりあえずひとところに
まとめてはみるのだが、気がつけばまたぞろ散乱状態。
そんなことがよくあった。
 バカヤローナメンジャネエヨコノイモヤロウガ
 ココデデカイカオスルノハヒャクネンハヤインダヨ
 くわえタバコで渋谷の街を闊歩しながら、からかい
かけてくる男の子たちに胸の中で毒づいた。眉をひそめて
非難めいた眼差しを向ける女の子たちとは口をきく気にも
なれなかった。
 クチベニヌッタクッタバカオンナナンゾトマトモニ
 ナンカツキアエルカヨ
 全身ヤイバ状態だったあの頃。ものすごく沢山人を傷つけて、
ものすごく沢山傷ついた。はね返し、けっとばしては痛みに
顔を歪めつつ誰彼かまわず噛みついた。まるで野良犬。所詮
世間は全て敵。ココロのお部屋に何かが一つ、また一つと
増えていく。苦しかった。もて余した。
 カウンセリングを勉強している途中でフォーカシングという
技法に出会い、そこで私はココロのお部屋に整理箱を持ち込んだ。
はじめの頃は余りうまくいかなかったが、段々にそのイメージが
はっきりしてきた。散乱しているものは少しずつその箱の中に
納められていった。
 今ときどきその箱を開けてみると、中にあるものの正体が
見える。それは全部C(「子ども」)のおもちゃ。ひっくり返して
みても一緒に遊んでくれる人はそうはいない。それでもたまには
全部ぶちまけてみたくなるときがある。
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