小唄を習っている会員さんから最近頂いたメールに、
90歳になる師匠の「屋根さえあれば何とかなるわよ」
という言葉が書かれていて大いに共鳴。さすが人生の
大先輩だと感じ入った。
本当にその通りで、雨風凌げるところさえあれば、
何はなくとも生きてはいける、とは、長~く生きれば
生きるほど実感することかもしれない。
私も親が残してくれた家屋があるから、大した稼ぎが
なくとも何とか暮らしていけてるんだなあ、と
しみじみ思うようになった。
しかし、ということは、「屋根がない事態」という
のがどんなに悲惨なものか、ということでもあろう。
一昨年の東日本大震災では、多くの屋根が一瞬にして
波にさらわれたし、世界のあちこちに戦争や災害で
屋根を失った人々は大勢いる。
戦争や震災はなくとも、日本には1万人近くの
ホームレスがいる。あくまでも役所の発表だから
実際はもっと多いかもしれないし、不安定な住環境にいる
ホームレス予備軍を入れればかなりの数になるだろう。
それにいくら今屋根があったとしても、明日は何があるか
分からない。「屋根がない事態」というのは、決して
他人事ではないのだ。だが、いたずらに不安を募らせても
ストレスが増すばかりだ。
誰しも「板子一枚下はホームレス」だ。
だからこそ「屋根さえあれば…」の言葉には含蓄がある。
今日屋根があることに感謝しつつ、今を精一杯生きるしかない。
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