身体の声とプロセス

 先日このホームページを見て訪ねてくださった方がおられました。ここの活動の全貌がいまいち掴めないというふうなことをおっしゃってましたので、当NPOのパンフや会報とともに「サンプラザ相談センターニュース30周年記念号」もお渡ししました。基本的な私たちのコンセプトはやはりここにあると思うからです。
 その方は、私たちの活動のなかの「キャリアカウンセリング」と「エンカウンターグループ」がイメージのなかで結びつかないと言っておられましたが、今日再びお電話があり、「センターニュース」を読んでそのスタンスがよく理解できたとおっしゃってくださいました。
 「キャリアカウンセリング」とは、単なるガイダンス的な「職業相談」ではなく、「個々の状況への多様なアプローチによるより有効な支援」なのであり、それはこのNPOにもしっかり引き継がれています。心理的なカウンセリングやグループワークは「キャリアカウンセリング」の一部であり、大きな要素をなすものでもあります。
 NPOでのカウンセリングや講座、グループワークは、全てそれを受ける人たちの援助になることをめざしています。男NやOLA子さんのめざましい進展ぶりは大きな成果といってもいいでしょう。しかしその人にとって今何が本当に必要なのか、は一概には言えぬところもあります。人間はそう単純なものではないですし、分析しきれぬところもあります。
 男Nの体内にあるらしい抵抗勢力は、彼に「変わるな」と執拗に囁いているのでしょうか。OLA子さんの身体に感じた「疲れ」にも、ちょっと「引き戻し」のようなものを感じます。でもそれも「プロセス」としては必要なものなのだと思います。特に身体が症状として語ることをおろそかにしてはいけません。カウンセリングやグループで大事に見つめていくことできっとまた新たな展開があることでしょう。

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