チェアワークを終えて

 先週の土曜日(22日)に渋谷区女性センター・アイリスで
チェアワークを行いました。
これは「空椅子のワーク」とか「ホットチェア」とかとも呼ばれる
ゲシュタルトワークの一つで、過去の「未完の体験」を「今、ここ」
のこととして再体験することによって、新たな気づきや意味づけを
得てその体験を完結することをめざすものです。
 「未完の体験」とは、過去に言いたくても言えなかったこととか、
納めきれない感情が残ってしまった出来事とかをさします。
それは気づかぬうちに内面の葛藤や対立を引き起こし、
今の自分の行動や思考に影響を与えています。
不快感を伴うので余りはっきりとは思い出したくない、
ということも多いのです。
 思えば私たちの過去はこの「未完の体験」に溢れています。
納まらぬ思いを押し殺し、何とかやり過ごして、表面の平静を
装いつつ日常を過ごしています。
しかし心の奥に追いやられたこの思いや感情は、決して消えて
しまうことはありません。意識にはのぼらずとも、いつまでも
くすぶり続けて私たちを苛むものとなってしまします。
 ワークはまずその主人公が過去の体験のなかから場面を選び、
相手を設定するところから始めます。
そして向かい合って置かれた椅子の片方に座り、目の前の空の椅子に
向かって語りかけ、その後に相手の椅子に移ってそれに答えるという
対話形式で進行します。
この日は3人のメンバーが挑戦してくれました。
 相手はもう一人の自分だったり、母親だったり、職場の同僚だったりと
様々でしたが、それぞれが果敢に自分の課題に直面しようとしていました。
ワークをやってみると事前に想像していた成り行きと違ったものになったり、
思いがけない感情に気づいたりして、それがまた新たな自分の体験と
なっていたと思います。
 「未完の体験」を完結するのはそう簡単ではありません。
この1回のワークでそこまで至らなくても当然のことです。
しかし今自分がどんなところにいるのかということは改めて確認でき、
今後の自分の生き方や行動に変容をもたらすきっかけとするには
十分なワークとなっていました。
 CSNには何回もこのワークを体験し、一つづつ課題を乗り越えてきた
メンバーもいます。ゆっくりと確実に歩むことを大事に、
またの機会をつくろうと思っています。
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