例えばそこに集まっている人の全てが
頑なに左を向いているところに入っていって
「みんな、右も向いてみたらいいのに!」と
言ってみたらどんなことになるか、それは
重々承知していたのだ。だって遠い昔に
何回も経験済みなんだから。
頭の悪そうなリーダーが薄笑いを浮かべて
「君、何でそんなこと言うの?」と聞く。
「君は本当のことが分かってないんだ」
みんなが口々に「そうだ、そうだ」と言う。
「君、右なんか見たってろくなことはありゃしないよ」
「見てみなきゃ分かんないじゃん!」
「見なくたって分かるさ。そんなことは決まっているんだ」
セクト部屋で立ち尽くす満身創痍のハタチの私。
「奴らは不純なんだ。そんなことをしたら利用されるだけさ」
そして彼らは叫ぶ。「徹底抗戦だ!」
50年後に同じことをやってしまうなんて
まあ、なんて私もアホなんだろう。
ハタチのときと違っていたのは、口が勝手に動いて
言葉がポンポンと際限なく飛び出てきたこと。
いってみりゃそれだけ年期が入ったってことだろうか。
でもどこかでしっかり抑制をかけることを忘れないのも年の功。
おかげで昨日から「ものいわぬははらふくるるのわざ」状態。
久々にサルトルの「汚れた手」を読む。
エドレルの無念。「回収不能!」の科白が
今も新鮮に身に染みる。
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