自営に思うエトセトラ

家の近所には商店街のほか、
個人商店も多く点在しています。
その中で、商店街から外れた一軒のクリーニング店。
店構えは築何十年であろう木造平屋で、
入口はカラカラ鳴る引き戸。
店頭のガラスには、
知る人ぞ知る色褪せした「クリちゃんマーク」が貼られ、
建物の脇には蒸気を逃す煙突があり、
古めかしい印象を受ける。
自分は駅からの道すがらに数あるクリーニング店でも、
ここのお店を利用しています。
このお店は、スピードと安価を謳いにしている他店とは違い、
預けると少なくとも3日はかかるし、料金はやや高め。
それでもこのお店を利用する、
というより預けたくなる。
一番の理由は、仕上がりの良さがある。
服の生地がどうのとかわからないけど、
クリーニング上がりのパリパリした風合いがなくて、
どんな素材もフワッとしている。
あとは服のリフォームまで請負い、
その技術の高さとクリーニングの仕立てのよさが相まって、
預けて良かったと思える。
そして何より商売だとわかっていても、
元気な挨拶と愛想の良さが、
気持ちを良くしてくれる。
幾多の不況が来ても、
店構えを華美に飾らずとも、
仕立て技術の高さが地元で好む人には好まれ、
営んできたであろう姿なんだろうなと。
一方、不快な店もある。
それは文具店なのだけど、
客が居るにも関わらず、
店主と思しき人は何かと発注が多すぎだの、
ちまちまやらないとやっていけないだのと言い、
時にはあまりの店主の従業員への執拗な言い方に
自分はヒヤヒヤしてしまう。
気分良く品も選べなきゃ、この文具店では買い物はしたことがない。
しかしそうは言っても、
こちらの文具店も長年地元でやってきたのだろう。
見たかぎりではどちらも自営の家族経営だ。
自営の仕事は、
固定昇進給や社会保険などの企業的な保証規模が小さく、
「仕事がある」こと勝負なのだろう。
リスクはたくさんあるのだろうなぁ…
自営で生計を立て、
変動する仕事量に応じて経営をやりくりするというのは、
よほどのタフさが必要だと思う。
そう思うと愛想の悪さは不快だし、
店主の多少の言動に心の問題があっても、
実社会で営む強さをそれはそれですごいなと思いますね。
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