ニッポンのお家芸

2020年、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されることに決まりました。
テレビでIOC総会での日本の最終プレゼンテーションを聞き、
「これぞ世界に見せる、日本の姿なんだなぁ」としみじみ感じて、
沸々とするものがありました。
各代表のスピーチは希望だ、夢だ、きずなだとどれもこそばゆい表現ばかりで、
皇室をまでも巻きこんだ戦略は、招致獲得のために手段を選ばない印象だ。
そして質疑応答でノルウェーの委員から、
直近で起きた福島の汚染水問題について問われると、
首相は「汚染水による影響は福島第一原発の港湾内で完全にブロックされている。」
「状況はコントロールされている」と、全世界に明言した。
それって本当なのか?
それを国民、少なくとも福島に言い切れるのか。
東京に影響はないって、福島は大阪より近いんだぞ。
状況はコントロールされているという言葉は、ある意味正しい。
それは混乱をきたさないための情報コントロールであり、
事故被害のコントロールに言及していないからだ。
つまりはコントロールといっても事態の収束を意味しておらず、
核心に触れずして事実を返したと捉えている。
これを「あやふや」と言うのだろう。
海外メディアに福島の問題をコントロールという言葉で隠し、
希望観測を持たせるとは、これでよくおもてなしと言えるものだ。
そしてこれから開催までの7年間に起こるだろう、
様々な規制や排除はますますコントロールされていき、
今まで以上の光と影を生んでいく。
社会保障は、消費税は、TPPは。日本の先が見えていない。
以下、プロブロガーのイケダハヤトさんの記事を引用します。
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ホームレス支援を行う組織「ビッグイシュー」に関わっている関係で、
オリンピックがホームレス状態にある方々にどんな影響を与えるのかが、気になっています。
あまり知られていないことですが、五輪を始め、大規模なスポーツイベントの開催にあたって、
開催地からホームレスが追い出されることがあります。
たとえば米国のフットボールの祭典「スーパーボール」。
ダラス市の議会は、開催地付近での物乞い行為を期間限定で非合法化し、
ホームレスの人々を別の場所に追いやることを決定しました(参考:The Super Bowl’s Homeless Problem)。
同様の「排除」はアトランタ、シドニー、北京、ロンドン五輪においても行われました。
シドニーにおいては、一時的な居住施設に移行してもらうという配慮が行われましたが、
そこでは暴力事件や盗難、食品の汚染などが多発しているという悪評があったため、
ホームレスの方々から「あんなとこに行くなら、路上の方がよっぽど安全だ」という声も上がったそうです
(参考:Sydney’s homeless to be removed for Olympics – World Socialist Web Site)。
単にシェルターを用意すればいいというわけではない、ということですね。
日本のホームレスたちはどうなる?
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ホームレスのみならず、
ゲイシーンでも何らかの影響を受ける可能性が示唆されている。
オリンピック自体を毛嫌いしているのではない。
開催に伴う経済成長に浮かれ気分になる気運と、
くさい物に蓋をするのに友好気取りできるお家芸がたまらないのだ。
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