時流、水流、後ろ向き

 いよいよ年の瀬です。
「年の瀬になると何かが故障する」
ここ数年の我が家のありがたくないジンクスです。
3年前にはパソコン、一昨年には給湯器、昨年は
エアコン、そして今年は…やはり来ました、洗濯機です。
 もう20年近くも使っているんだから、壊れても
当たり前と言えば当たり前。その間に修理も5~6回は
頼んでいます。
 シャープの製品で、全自動洗濯機の横に脱水槽
みたいな形状の乾燥機がついている、ちょっと変わった
タイプのやつで、結構便利だったんだけど、この乾燥機
の方は10年目くらいでダメになちゃいました。その後は
洗濯槽だけを使っていたんだけど、それでもまあよく
持ったと思います。修理に来てくれた人もびっくりして
いました。
 結局どこを探しても部品がないとのことで、修理は
諦めざるを得ませんでした。そこで今活躍しているのが
階下にほったらかしになってた古い二槽式の洗濯機。
恐る恐るスイッチを入れてみたら、ちゃんと動いてくれて
大助かりです。
 但し、何にも自動ではしてくれないので、洗濯の
間は上と下を行ったり来たり。給水して、洗剤を入れて
回して、排水して、また給水してすすぎ洗いをして、
排水して、脱水槽に洗濯物を移してスイッチを入れる。
一回の洗濯が終わるまでに何回も人の手が必要です。
 そんな手がかかる二槽式ですが、全自動にはない
使い良さもあります。水量はどんな風にも微調整がきき、
少量の洗濯物でも無駄なくできる。脱水も短くしたいものと
長くしたいものとを分けてすることができる。それに何と
いっても「センサー」というデリケートなやつが関与して
いないので、故障しずらいというのが最大の長所ですね。
 昨今のように何でも自動で機械に任せておくためには、
それだけ精密な機器が必要となるわけで、その分故障も
多いということになるのは当然ですよね。便利になれば
なるほど、リスクも高くなるというわけです。その最たるものが
パソコンで、いきなり壊れちゃったら何もかもがお手上げ
状態。それなのに寿命は短い。ウィルスで簡単に重病にも
なっちゃうし。それでいつも故障したときのことを考えて
何かと気を配ってなくちゃならない。いやはや誠に厄介な
代物でござんすねえ…。
 思えば私が子どもの頃には、まだ盥と洗濯板が健在で、
シーツみたいな大きなものなんかは、冬の寒い日でも外で
洗っていたものです。そんな重労働から主婦を解放してくれた
のが洗濯機。当時は今我が家にあるものよりももっと単純で、
脱水は手でハンドルを回してするようなものでしたが、
それでも革命的な製品でした。
 今我が家で働いてくれているのは、ナショナル(現在は
パナソニック)のその名も「愛妻号」。洗濯みたいな労働から
妻を解放するために洗濯機を買い与える夫は「愛妻家」だ、
という何とも旧弊な考え方が丸見えのネーミングですね。
今だったら噴飯もののこの名前にも、当時の堅固な
役割分担意識が偲ばれます。
 さて、たった今役割を終えた洗濯機が、「渋谷区レスキュー
サービス」というので来て貰った若者二人の手によって運び
出されたところです。洗濯機も今やどんどん進歩して、乾燥機と
セットになった便利そうなのが沢山出ていますが、当分は
後釜を「愛妻号」に務めてもらおうと思っています。
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