その昔、岡林信康というフォークシンガーが歌った
「山谷ブルース」。ご存知の方もいるだろうか。
今日の~仕事はつらかった~
あ~とは焼酎をあおるだけ~
どうせ~どうせ山谷のどや住まい
ほ~かにやるこ~とありゃしねえ~
60年代の高度成長期はこうした底辺労働者の
酷使のうえに成り立っていたとも言える。
人は俺たち悪く言う~
だ~けど俺た~ちいなくなりゃ~
ビルも~ビルも道路もできゃしねえ~
だ~れも分か~っちゃくれねえ~か~
今、大阪の生活保護受給者数が全国で二番目に多いと
いうことが話題になっている。先日たまたまネットの
ニュースの映像で、西成あいりん地区の役所の前に
大勢の人たちが集まっているのを見た。生活保護費の
支給日の様子だ。役所の福祉課の職員は相談と巡回に
息つく暇もない忙しさである。
ニュースではその保護費がギャンブルや酒に流れて
いく様子を追い、「おゝ!何と嘆かわしい!」という
ステレオタイプな伝え方。
しかし私がその映像から咄嗟に感じたのは、
「大阪の福祉人は頑張ってる」ということだった。
西成は「どや」と呼ばれた宿泊所を外国人向けの
安いホテルに衣替えして街の雰囲気も変わったという。
それもずっと地区に関わってきた福祉関係者や
ボランティアの頑張りの賜物というではないか。
あいりん地区は東京の山谷みたいなところで、
昔は釜が崎と言った。辿ってきた歴史も似ているだろう。
山谷ではホームレスの労務者たちはどうしているのだろうか。
あいりん地区のように生活保護につながっているのだろうか。
ただ、今は貧困ビジネスという悪徳商売も横行しているらしい
から、生活保護につなげたのが皆福祉人だったとは限らないかも
しれない。しかし、やはり生田武志を生んだ大阪は、東京より
一歩先んじているんじゃないか。まあ、東京には湯浅誠氏が
いて頑張ってるけど。
それにしても東京の受給率が大阪並みに上がっても
不思議じゃないのにね。山谷地区で生活保護普及運動を
したら、少しは大阪に近づくかしら。
何だかんだバッシングが激しくなりつつある生活保護。
厚労省では有期化も検討しているらしい。それも密室で。
社会福祉士試験の対策講座で女性講師が教えてくれた。
昔反体制でならしたソーシャルワーカーたちはどこに行った?
だけど~俺たちゃ泣かないぜ~
は~たらく俺た~ちの世の中が~
き~っときっと来るさそのうちに~
そ~んときゃ~泣こう~ぜうれし泣き~
残念ながら、「働く俺たちの世の中」は全く来なかった。
「働けない俺たちの世の中」にどう棹差すか。
生保バッシングなんかに負けちゃいられない。
↑ブログを読んだらクリックしてね!