過去は変えられる?!

 「神様、私にお与えください。
自分に変えられないものを受け入れる落ち着きを!
変えられるものは変えられる勇気を!
そして2つのものを見分ける賢さを!」
 これは、薬物依存の人達が集う自助グループ「ダルク」の
ミーティングの度に唱えられる祈りの言葉だそうです。
自助グループというとアルコールのAAが有名ですが、
このグループは1935年にアメリカで誕生し、
1975年に日本でも始められました。AAでは、
12のステップという画期的な回復のプログラムを実施して
非常な効果をあげ注目されました。この12のステップは、
他の依存症のグループにも次々に採り入れられ、
「ダルク」でも活用されています。
 「ダルク」は昨年放送されたTV番組「3年B組金八先生」でも
取り上げられていましたね。このシリーズのテーマは「中学生の薬物汚染」
でした。その前のテーマが「性同一性障害」、金八先生の世界も時代と
ともに重くなっているんですね。
 「金八先生」の脚本は、ずっと小山内美江子さんという脚本家が
書いておられます。最後のシリーズは、家庭の問題を抱えた優秀な中学生が、
苦しみから逃れるために薬物に手を出してしまう過程と、その後の金八先生の
取り組みが中心に展開されました。最終回の後年末に放送された特別編では、
少年院に送られたこの少年が出所した後、新聞配達の仕事をしながら
「ダルク」で更正に励むという設定でした。「ダルク」のような機関は
もっとメディアが取り上げて放送してくれるといいなと思っていましたが、
その点でも先駆的ですね。
 この放送で小山内さんは金八先生にこんなことを言わせています。
また薬物に手を出してしまうのではないかとおびえる少年を抱きしめて、
「大丈夫だよ、シュウ、過去は変えられるんだ、今を変えれば過去は変えられる…」
 何とTAもまっつあぉなお言葉!かなりん感動のシーンでした。
 TA(交流分析)には、「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」
という理念があります。しかし考えてみれば「自分」というものが生きている時間軸は
つながっているのですものね。常に自分の前にあるのは「今、ここ」の一瞬でしか
ありません。その一瞬一瞬をどう生きるかで、未来だけではなく「過去」も変わる。
なぜなら「過去」も「未来」も「自分」という想念の中にしか存在しないのですから。
まさにこれぞ「TA2006」の一瞬でした。
 それからというもの、「過去は変えられる」は、かなりんの合い言葉となって
おります。まだお会いしたことはありませんが、小山内美江子さんもすごい
ワールドびとですね。
 「変えられるものは変えるための勇気を!」という冒頭の祈りの言葉の
「変えられるもの」のなかに「過去」が入れば素晴らしい。その一方で、
「間違ってしまった自分、これからも間違えるかもしれない自分」としての
「今の自分」を受け入れるという「ダルク」の祈りの精神もまた深いですね。
「JAST FOR TODAY」(今日だけを)という「ダルク」の合い言葉も大好きです。

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