このところCSNでは風邪が大はやりです。
誰かが持ち込んだ風邪ウィルスが芋づる式に伝染したのですね。
私はやっと回復期に向かったところですが、
先週病床からブログを寄せた405は復帰にもう少し
時間がかかりそうです。
と、こんなわけで、講座の欠席も多く、先週の
キャリアサポーター養成講座・応用実践コースは
受講生が2人だけでした。
高瀬特別講師と私を入れて全部で4人。
そのせいもあって内容はなかなか濃密なものとなりました。
今は受講生の行っているCRP(カウンセリングロールプレイ)
の逐語検討をやっているのですが、2時間余の講座が終わった時、
2人の受講生はかなりぐったりした表情を見せていました。
今年の養成講座は高瀬講師が特別参加していることで、
毎回内容が例年に増して濃いものとなっています。
高瀬講師とは随分長いつきあいになりますが、
私が今あるのもひとえに彼のお陰といっても過言ではありません。
今は当NPOの理事を引き受けてくれていますが、
十数年前には私は彼の講座の受講生でした。
本格的にカウンセリングの勉強を始めて5年目くらいのときで、
私は精神的にも肉体的にも疲れが出てきて、やる気を失いかけて
いました。彼の講座に出なかったら、そこで勉強をやめてしまって
いたかもしれません。
それ程彼の講義は魅力的でした。
1年間に渡って次から次へと渡される山のような参考資料や
レジュメを貪るように読み、精力的にCRPをこなし、
レポートを書き、週1回の検討会に出席しました。
あの1年ほど勉強に情熱を注いだことはなかったような気がします。
その後彼の主宰する研究室に入り、カウンセラーの仕事をしながら
勉強を続けました。良きスーパーバイザーと仲間たちに巡り合った
ことで、独りよがりにならずに仕事をこなすことができました。
彼は今でも私の師であり、スーパーバイザーであり、
仕事の協力者でもあります。
とはいえ非常に多忙な身なので、不定期にしか来てもらえなかった
のですが、たまたま今年度は少し余裕があるということで定期的に
講座を手伝ってもらえるようになりました。
当NPOの受講生たちにもラッキーなことだと感謝しています。
そんなわけで、私も受講生のような気分で毎回講座に出ている
のですが、前回の講座で改めて彼の魅力や凄さを実感しました。
その一つに、彼の使う「メタファー」が非常に的確で鋭く、
それでいて何ともいえない味わいを含んでいる、ということが
あります。カウンセリングというのは実際に目に見えるものを扱う
わけではないので、殆どが「メタ言語」で語られるのですが、
この感覚があるかないかで、カウンセラーとしての素質が測れる
ような感もあるほど重要なものです。
「メタファー」というのは本来文学的なものですので、
そうした分野に明るいということも一つの要素だと思います。
またどれだけ多くの文献を読みこなしているかということも
大事ですね。
この「メタファー」には、様々なレベルと質があるように思います。
的外れだったり大仰過ぎたりするのはいただけませんし、
稚拙でストレートすぎるのもいやですね。
但しこれには「好み」も大きく作用するし、絶対的な基準などは
ありませんが。
こんな風につらつら考えて「メタファー」をメタファー的に言えば
「酒」ですかね。私は本物の酒には弱くてのめないのですが、
「メタファー酒」は結構いける口だと思っています。
「高瀬印メタファー」は良質で洗練されているので本当に
心地よく酔えますね。
「××印」とか「△△印」とかの安酒風のものも横行しているのが
現状ですけど。
私が彼の講義にあれほどのめりこんだのは多分彼の繰り出す
「メタファー酒」が自分の口に合い、この上なく美味に感じられた
からだと思います。
もっとも今よりは酔いやすかったのかもしれません。
のみ慣れないうちは酔いが回りやすいのです。
先週の2人の受講生がぐったりしてたのも、そのせいですかね。
それでも男Nは最近この酒にはまっているみたいで、
やたら講師の物まねを披露しています。
これがなかなかうまいのですね。
物まねに終わらずに「男N印メタファー」を醸造する力を
身につけてくれることを願っています。
但しこの「高瀬メタファー」の味が分からない人も多いみたいです。
私が受講生当時机を並べていた同輩たちの中でも
「彼の言葉が全然理解できない」と文句を言っている人が
結構いましたから。
この美酒の味が分からないなんて、何てもったいないんだろう」
と私は思っていました。
結局その味が分かる人だけが研究室に入室を許され、
研究生のなかから何人ものカウンセラーが輩出しました。
我がCSNの受講生諸氏には是非この美酒の味が分かるように
なって欲しいと思います。
2月からはこの講座の「基礎コース」が開講しますが、
これにも高瀬講師に来てもらう予定です。
私たちとともにこの美酒を味わいたいと思われる方、
是非ご参加ください!
↑ブログを読んだらクリックしてね!