このところ「怒り」にまつわる話題が多いですね。この間男Nがわけのわからないむかつきブログを書いてましたが、それにも共感のコメントがついたりして、世の中なにがしかの怒りを抱えている人は多いんだろうなと改めて感じさせられました。
この「怒り」というのは、感情のなかでも御しがたいものの筆頭でしょうね。一瞬にして凶暴なエネルギーを湧き起こすので、破壊的な行動にもつながりやすい。そこで子どもの頃には抑圧されてしまうことも多いんですね。どんなに癇癪をおこして泣き喚いても、力ずくでねじ伏せられてしまう。どううまく制御するのかなんて教えられることもまずありません。
「怒り」というのは、現実の理不尽な事態に対しての感情です。「腹に据えかねる」というやつですね。因みに怒っていることを「腹が立つ」と言いますが、据えかねるものがあれば座っていた腹も立ってしまうわけです。逆に「腹が据わる」というのは、立っていた腹がどかっと腰を下ろすイメージですね。収めかねるものを収めて何がしかの決意をする。「腹」とは、「A(大人)」の象徴です。しかしこういう表現は今余り使わなくなりました。
「頭に来る」から始まって、「ムカッと来る」、「カチンと来る」など、「怒り」がどこかから襲ってくるというイメージの言葉が多い。だから収めるも収めないもなくただ反応してしまう。とっさによけるか振り落とすか、突き刺ささって傷つくか、当り散らすか、どちらにしても現実の「理不尽な事態」には何ら有効ではありません。これぞラケットの極みですね。
本物の「怒り」は事態に立ち向かう「決断」を促し、そのための行動につながります。「制御」とは、暴れ馬の手綱をしっかりとってそういう方向に向けることです。そのための方策としては、男Nがやったように「身内でとぐろを巻いているものをまず吐き出す」というのも一つです。まぁ、「入門篇」というところですが。それにこれには、「安全な場で」という但し書きがつきます。「ブログに書く」というのも一法ではありますが、できれば「吐き出す」のはその場でストロークが受け取れるところの方がいいですね。
mocoちゃんのように「とりあえず置いておく」という技ができるようになれば、かなりの進歩です。「怒り」に距離をとることができ、その間に「A」が戻ってきて「決断」に至る可能性が大きくなります。A子さんのように「決断」ができれば「上級」にリーチです。あとは行動できるかどうかにかかっています。
「怒り」を含めてどの感情もどこかから飛んでくるものではなく、自分の中に起こるものです。「腹」で持ち堪えるためには強靭な「腹筋」が必要ですね。男Nには是非これを鍛えてもらいたいものです。
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