部屋となんちゃらと私

今の住まいに越して5年になります。
その間の来訪者はほとんどなく、
ましてや部屋の中まで入れるというのは年に数える程度だ。
昨年、その数少ない来訪者のうちの一人が私の部屋を見るなり、
「なんだか病院みたい…」と言い放った。
そのときは私の見舞いに来てくれたこともあり、
単なる冗談かと思ったものの、どうもそう感じなかったので
どのあたりがそうかと聞いたところ、
部屋全体が白っぽく、妙に整頓されているからだと言った。
白いといっても壁がややベージュがかって、
アクセントになるインテリアは、
カーテンが壁と同系色、ボードはナチュラル系、ラグマットはダークブラウンと、
どこか白抜けしてしまった感がある。
一方整頓加減は、我ながら雑多な印象がなく、
統一感があるかは別として簡素であることには間違いない。
病院をどうイメージしたのかわからないけど、
言われてみれば生活臭というものは、あまりないような気がした。
私もできるならインテリアにこだわりたいし、
居心地のいい空間にしたいなと思ってはいたものの、
なかなかやろうとはしなかった。
それは、インテリアの面では引越しの際に物を少なくしておこうとか、
こだわりを出すなら終の住処を見つけたときにと思っていたからで、
整頓はただ掃除がしやすいほうがいいという、私なりの機能を求めた結果なのだ。
ある意味病人ではあるけど、
病院といわれると「ここは隔離病棟か!」と思ってしまい、
何か良い妥協点はないものかと部屋の中央に座りました。
そうだ!観葉植物だ。
緑は白に栄えるし、ブラウンとも相性はいい。
大きなプランターでなければ掃除もしやすい。
そもそも観葉植物には空気の浄化作用があるという利点もあるし、
初心者仕様の植物なら育てやすいだろうと思い、
商店街の花屋に立ち寄り、店主とあれこれ思案して「パキラ」を購入したのです。
こうして脱病院、アクセントとなる観葉植物をボードに置きました。
改めて部屋の中央に座ると、
なかなかいいアクセントになり、植物ひとつでこうも違うかと感心し、
朝の目覚めに「おはよう」と、声をかけてしまいます。
しばらくして、病院と言い放った人がやってくるというので、
ここは堂々と部屋へ上げることにしました。
どうぞと部屋に通すとやはり観葉植物に目がとまり、
「これはなんていう種類ですか?」と聞いてきた。
これはいい証だと思った矢先、「老人ホームっぽくなりましたね〜」と。。
インテリアの難しさ以前に、
私が求める機能性とはどうも病院系統から抜けないのか、
それとも住んでる私の雰囲気がそのまま空間に現れているのか。
それでもパキラくんは今日も元気です。
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