IT社会が与えた世界

特例子会社という組織上、
心身に障害がある人はたくさんいるが、
そんなことを忘れてしまいそうな環境だ。
視覚、聴覚、肢体等に不自由があっても、
それがかえってチカラとなり、
業務に還元しているのではないかと思うほど、
持ち合わせている技術は高い。
私が属しているグループには聴覚障害が多く、
主にWebデザインを手がけている。
様子を見ていると集中力が高く、
制作系ソフトやIT言語も使いこなすので、
健常者にも引けをとらない仕上がりを見せる。
別グループでは視覚障害のメンバーが、
パソコンのキーボードを頼りに、
すばやく正確にデータを打ち込む。
PC操作ができない人は、大量印刷操作を黙々と確実にこなす。
遠隔地で在籍している人には、在宅で仕事を依頼しているそうだ。
たぶん、会社の特徴なのかもしれない。
私はIT社会を、どこかで信じきれずに嫌悪していた。
しかしこの進化こそ障害があっても仕事の場を提供し、
業務を託すことができる社会になったのだと思った。
少しITというものを評価できるようになり、
私も日々色々な発見や刺激を受けている。
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