ゲイにも忍び寄りつつあること

先日、ゲイバーのKさんが年末企画について話をした。
それはアルバイトで働いていたときのママMさんを
一日限定で復帰させるというもの。
お客さんからMさんに会いたいという要望が強かったことと、
少しでもお客さんの入りにつながればという商売心もあったようだ。
でもこの企画には賛否があるらしく、
特に他のママさんから「Mさんの気持ちを考えてのことか」と強く言われたが、
Kさんはめずらしく堪えたと言っていた。
その理由は、Mさんが介護を理由に店を閉めたというものだ。
ゲイの世界でも、
親の介護を理由に東京を離れた人やバー経営を辞めたママが多い。
勤め人のゲイは、学校や就職で東京へやってきて十何年勤めても、
親が介護状態になればやむを得ず退職し、帰郷することになったり、
バーのママ達は若くして東京で店を構えるも、
親に介護が必要となれば店を閉めて帰らざるをえないというものだ。
年齢層でいえば、40代後半から50代。
一般的な家庭世帯でも、この年齢層あたりが親の介護問題が
取りだたされているとすれば、ゲイだから他人事ではないだろう。
特にゲイの場合未婚がほとんどで、
立場上帰郷して親の世話をするのが妥当となるケースが多いようだ。
しかし帰郷して親の世話をしても、
今度は自身が社会復帰するときにはそれなりに年齢を重ねている。
そのときに当事者はどう動けるのか。
ママの中には親を看取って再び東京で店を始めた人もいるが、
年齢と体力的な問題かそう長くは続かないらしい。
離職してしまった人達も、簡単に復職できるとは限らない。
場合によっては、生活困窮スパイラルが絡むこともある。
Mさんの一日復帰についても、
今の介護生活、これからの生活といった内容に触れるのかもしれない。
往年のママとしてカウンターに立つ以上は、
そこをどう交わし、本人はそれをどう受け止めていくのか。
その懸念材料は、Kさん強く否を唱えた人の思いなのか。
これからの二大社会問題のひとつと言われている介護と困窮者支援。
ゲイの世界でも、その音は近づいてきている。
ゲイには、一般と異なる状況が想定されるのだろうか。
それは、私とておなじこと。
そういえば、元彼のPも介護で帰郷していたっけ。
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