しんたんは「子ぐま」です。
カラダが大きい割にはひ弱で引っ込み時案、
いつも怯えていました。
もちろんおとうさん、おかあさんもいました。
でもおとうさんはそんなしんたんよりも、元気のいいイッチを可愛がり、
おかあさんは「みんなの目」を気にして、しんたんを育てました。
しんたんはいい子でいました。
幼稚園のお遊戯会の日に病気をしてもきちんと参加し、
遊んでいたおもちゃを片づけないとおとうさんに全部捨てられちゃうからせっせと片して、
大嫌いなゴキブリを無理矢理顔に近づけられ、大泣きしながらも耐えて。
でも、おとうさんとおかあさんが好きでした。
しんたんは学校へ通うようになり、友だちができました。
周りは活発で勉強ができる子がたくさんいたけど、
しんたんはひ弱だとか動きがトロイとかで、
みんなの中に入れませんでした。
学校へ行きたくないと言うとおとうさんに叱られるので、黙って休まず通いました。
次第に「うそをついて話を合わせる」ことを知り、
なんとかクラスの子の中に居れるようになりました。
ある日体育の時間に、しんたんがミスをしたことでクラスの子はすごく怒り、
それからみんなと話さなくなりました。
でもしんたんはおとうさんやおかあさんには、何も言いませんでした。
だっていい子だから。
それから先色んなことがあっても、ただいい子でいたよ。
いい子だね、しんたん。
いい子だね、しんたん。
いい子だね、しんたん。
でもしんたんは知っていました。
みんな大っ嫌いだってこと。
みんないなくなっちゃえって。
思い出なんてなくなっちゃえって。
今、しんたんは405と暮らしてます。
よく眠るしんたん、
疲れたんだね、しんたん。
もういいよ、しんたん。
暴れたくなったら405が見ていてあげるから、
安心して休みなさい。
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