前回に続いてサッカーネタ。
 それでも今の自分にフィットするような話題がいいと思うので、
 日本サッカー史上最高のストライカー、釜本邦茂について。
 もし戦後日本のサッカーと野球の人気が逆だったとしたら、
 釜本邦茂と長嶋茂雄の立場も逆だったかもしれない。
 実績はもちろんだが、それくらいキャラクターも強烈な人物。
 僕がゴールデンタイムにサッカー中継を見たのは、
 確か釜本邦茂の引退試合が初めてだったと思う。
 「ペレが参加するなんてすごいことですよ」と、実況アナウンサー。
 本当にすごいことだとわかるのはもっと後になってから。
 まだプロリーグができるなんて夢だった時代。
 そんなわけでリアルタイムでは一度しか見たことがない。
 彼に惹かれる決定打になったのは、
 引退後の数々の魅力的(?)な発言である。
 「ゴールマウスの2m44cmよりシュートが高くいってまうヤツ、
  ラグビーやりなさい。」
 とあるサッカー討論番組で、ストライカーについて語っている時の発言。
 失笑が漏れる客席を振り返り、
 「いや、ほんまやねんて。」
 と言っているところをみると、本人はおおいに真面目らしい。
 この手の発言は多く、とあるスポーツライターの、
 「日本代表の決定力不足を解消するにはどうしたらいいでしょう?」
 との問いに、
 「腹筋鍛えろ!」
 と答えたとか。
 腹筋を鍛えれば上体が仰け反らず低いボールが蹴れるとのこと。
 こんなふうなネタには困らない人なのだが、
 現役時代は(おそらく今も)自分にも他人にもかなり厳しかったとか。
 練習中に味方のセンタリングが1メートルもズレると反応しない。
 試合では反応するらしいのだが、
 そのために無理をし怪我をしてしまったのが引退の原因だと、
 冗談のように語っている。
 彼の考え方はごくシンプルで、
 まず目標があり、そこに至る過程がある。
 そして目標に達するために過程を練習をする。
 もし目標を達成できなかったときは・・・
 もっと練習する!
 孫子の兵法のような明快さ、そしてそのことの難しさ、尊さ。
 ゴールを決めることを唯一最大の目標とする、
 ストライカーらしい哲学である。
 「ストライカーは一回中盤でボールをはたいて、
  二度目にもらったときにはもうシュートや!
  それでハズしてもええやないか。」
 近い目標に向かってシンプルに生きる。
 このところの僕はそんな感じがする。
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