Nの恋

最近、「文章うまいね~」みたいに褒められることが多い。
とても嬉しいし、ありがたいと思う。
だけれども、なんだかへその下が痒くなる。
中学3年の頃、班で新聞を作った。
当時から、真面目で一生懸命であることには抵抗があったことを思い出した。
格好悪い思いをすることを恐れ、避けること人一倍な性格だった。
努力とか根性とかいう言葉が大嫌いで、
間違っても人前でそんなものを見せたいとは思わなかった。
初恋の女の子とたまたま同じ班だった。
修学旅行の感想みたいのを書いて欲しいと頼まれた。
手を抜いてテキトーに書いたら我ながら面白いものが書けた。
そのままその子に見せた。
「こんなんじゃダメだよ~」
「え~、そうかな~」
そんなような会話を交わした記憶がある。
仕方がないので真面目にそれっぽいことを書いてみた。
今度は望外にいたく気に入られてしまった。
嬉々として、飛び跳ねながら、
まるで自分が書いたかのように担任の先生に見せに行った。
先生もどういうわけか、困るくらい美人だった。
「N君、すご~い!」
2人して絶賛だった。
早く家に帰って布団を被りたいようないい気分だった。
「真面目で一生懸命はキライ」
そう思いたがる自分は僕の中にきっと一生居続けるのだろう。
だけれども、
生まれ育った環境と出来上がった「ココロの骨格」は変えようがない。
その子のことが好きだった事を知っていたのは多分1人だけだった。
ただひたすら、思い煩い続けた。
自分勝手な空想ばかりで、リスクなんかとても冒せず、
当たり前のように何にも一言も打ち明けられなかった。
ひきこもり。
Nの恋。
胸から腹にかけて何かがいっぱい詰まっている。
呼吸するたびに違和感がある。
苦しい。
切ない。
いっそのこと、吐きたい。
そういうのを最後に患ったのはいつだったか?
今、まさに、そういう状態。
これをどうにかする術を、僕はいまだによく知らない。
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