それでも独立

私が今通っているジムに、
通いはじめのころから世話になっているスポーツトレーナーがいる。
わからないことを聞けば答えてくれるし、
フォームチェックとかもしっかり見てくれるし、
何より知識が豊富だ。
トレーニング方法だけでなく、
食事の摂り方、体のつくり、どこをどうストレッチすると効果的か等、
横断的な知識はトレーナー自身のカラダに表れている。
利用料金だけでこれだけのことを教えてくれるんだなと、
ここぞとばかりに聞きまくっていた。
先日もいつものようにマシンをガシガシやっていると、
スッと横へ来て「実は来月、独立するんです」と、
急に言い出した。
私は「えっ?!」と驚き、詳しく聞いた。
するとかねてからジム所属ではなく、
独立してトレーナー業をやることが希望だったと話した。
改めて渡された名刺の裏には
「健康運動指導士」や「全米スポーツ医学会認定…」等の資格が並び、
だからあれだけの知識があるんだなと頷けた。
スポーツトレーナーは10年前に比べるとやや下降気味の仕事で、
ジム利用者人口を考えると、そんなに引手あまたにやれるものではない。
業界の盛況さがなくなってきていることも相まって、
厳しい現実ではないかと、素人ながらに思う。
それでも、
「指導をするには、ジムトレーナーでは限界がある。
独立してマンツーマンでクライアントさんとやるほうがいいんです。」と。
そういや、ある心理カウンセラーも、
じっくりとクライアントに向き合うタイプだと言っていた。
(↑わざとらしい)
スポーツトレーナーなら「カラダを大きくしたい」、
心理カウンセラーなら「この気持ちをなんとかしたい」。
この二つの仕事を並行するのはどうかと思うが、
たぶん独立タイプのトレーナーやカウンセラーは、
ストレートにクライアントとぶつかり、要求を知り、
クライアントともに成長する喜びを知っていると思う。
どこかへ所属して既存の枠内で活動するよりは、
自身で自由に指南できる環境のほうが、
やり方は自在だし、やりがいはあるだろう。
そのぶんリスクはあるが、
それを引き受けられる強固な大人の立場があるからこそ、
自在に動いて回れるのだ。
手厳しさや優しさは、
クライアントへの忠誠という意味では妥協は許さず、
それは自身に正直であることなのだろう。
私の勝手な憶測ですがね。
でも、
「休みはクライアントさんの予約がないときです。あははは」
と笑った裏には、相当の決意があると見えた。
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