七色仮面の告白日記

CSNの片隅で

一昨日、宛てもなく出かけた。夏を思わせる太陽とその空気は、自分の気持ちを激しく照らした。家を出れば人と会い、大通りに出ると更に人、ましてや新宿に出ようものなら、人の洪水。慣れていたというか、当たり前の光景だった。でもその日はやけに、行き交う人の表情、発している言葉、隠さ

七色仮面の告白日記

水無月のジンクス

何かを話そうとする。相手は誰?話の内容は?そのときの自分の感情は?言葉が出にくい。どうやって伝えれば、どうやって返せばいいの…感じたまま返せばいいだけなのに、返す言葉をためらってしまう。そう、感じる。感情が液体なら、言葉は固体。感じたまま返すことって、こん

七色仮面の告白日記

こころの置き土産

カミングアウトをしてから一年。振り返ってみると、当初はカミングアウトをしたことで「生活」というカテゴリーでの対策がすすみ、それにより全てが解決したように思えた。でもそうじゃないと気づかされたのは、今年のエンカウンターグループだった。そうじゃないこと、それはカミングアウト

七色仮面の告白日記

息子の役目

現在、父が直腸ガンで二度目の入院をしています。とはいっても、今回は快復のための入院で、手術も無事終わり、あとは退院を待つだけとなりました。特に以前両親が住みこみで働いていたお店の関係者には、見舞いに来たり父にメールで励ましたりしていたので、母とも相談して直接会いに行った

七色仮面の告白日記

しんたんが伝えたこと

ある日、子ぐまのしんたんが自分に尋ねました。『ぼくは人なんか大キライ、405はキライじゃないの?』自分は答えに詰まった。キライってどういうことなの?「わからないよ」ってしんたんに言ったら、しんたんは怒りだした。『ウソだ!405も人キライなはず!なのになんではっきり言わ

七色仮面の告白日記

根気は乱気

去年からレギュラーで始めたこのブログ。我ながら続いているものだ。もちろん自分が参加するより先にブログを書いているメンバーもいるわけだから、なおさらこのブログ自体よく続いていると思う。自分について言えば例え週一でも、去年からブログで書きたいことを残していて、それを振り返るに

七色仮面の告白日記

口ずさむもの 我をもつかめず

「私について   語られる出来事 漏れなく聞いてから  愛しはじめて」この歌をご存知でしょうか。きっと恋愛の歌なのでしょうが、自分には別の伏線があるように思えて、よく口ずさむ歌のひとつです。その伏線は自分に向けられたような感じというのでしょうか、例えばどんなとき

七色仮面の告白日記

私は二回死んだ

先週、東名高速で起きたトラック脱輪事故を見て、自分の経験を照らした内容です。あれは15年前、最初の人、通称「社長」と付き合って2年目の夏のことです。彼は根っからの車マニアで、運転はスピード魔かつテクニシャン。それでいて安定した走行は、自分には危険を感じない乗り心地だった。

七色仮面の告白日記

フランケンシュタインと呼ばれて

幼稚園の頃、園内で行進の練習をしているとき、たまたま後ろの子に押されて、近くにあったバラ園に突っ込んでしまいました。キレイなはずの幾多のバラが凶器になり、その棘により自分の顔には無数の傷がつきました。今の時代なら訴訟を起こしかねないこのことは菓子折りでことが済み、親は親で忙

七色仮面の告白日記

傷き春・気づき春

春はキライだった。なんとか一年、自分が築いた城壁をクラス替えやら進学やら異動やらで、また一から新しい環境で造りなおさないといけない。新しい門出の雰囲気は、不安の裏かえしの分よけいに華やいで見えたりして。それに気づかぬふりして楽しむなんて、どこに何がなんて余裕はありゃしない