カウンセラーかなりんの遊々随想

絶望するにも体力が要る

 この頃はしょっちゅう本旱に襲われる。ついこの間までは社会福祉のテキストやらワークブックやら「読まなきゃならない本」が山積みだったのに、一挙にそれがなくなって、「読みたい本」だけ読める境遇に戻ったら、その読みたい本の調達に一苦労だ。心の赴くまま新刊を買いあさっていたので

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寂しさなんかで壊れちゃいけない

 今日白石一文の小説を読んでいたら登場人物の女性がこんなことを言う場面に出くわした。 「寂しさは人を壊すのよ・・・」 ラケット感情数々あれど げに最強なるものは「寂しさ」なり・・・なんて感傷に浸ってる場合じゃない。「おゝ素晴らしき家族の絆よ!」の大合唱の陰で、ほくそ

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人の心を掴む人、離す人

 この頃夕食後は夫に付き合ってTVを観ることが多い。特に番組を選んでいるわけではなく、夫が適当につけたのを私もなんやかんや言いながらだらだらと観るというスタイル。今日もさっきまでそんな感じで過ごしていた。 画面にはかのジャパネットタカタの高田社長が出ていた。長崎の田舎町

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あのとき、生まれ出たもの

 1957年、日本がやっと戦後の混乱期から抜け出した頃、私は中学生になった。中高一貫の私立の女子校だったが、初めての社会科の授業で「自衛隊についてどう思うか」と問われて、自分の頭で考えるということを否応なく迫られ、ものすごく大人になったような気がしたものである。 しばら

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待てば海路のモティベーション

 春眠何とか・・・というけれど、このところ朝の目覚めがめっぽう遅くなり、起きるのが大体8時を回ってしまう。今朝などは7時過ぎに目は覚めたのだが、ついふらふらとベッドに逆戻りして9時近くまで寝てしまった。 ついこの間までは社会福祉士の試験勉強をするのに6時前に起きたりして

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寂しさに絡め取られてはいけない!!

 この季節、時折ふっと思い出す。柴田翔「されどわれらが日々―」の終章。幼なじみの婚約者に宛てた節子の手紙。激しくは燃え立たぬ、しかしだからこそ約束された穏やかな結婚生活。それを直前で振り捨てて、節子は片田舎の英語の教師になるべく旅立って行く。何故自分はこんなことをするの

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啓蟄実感の春

 昨日の405のブログに改めて春を感じる。もの皆動く季節である。行動の春である。 世間では大学の秋入学なんてことが取り沙汰されているけれど、グローバルな人材がどうとかこうとか言うけれど、そんなもんはとどのつまり「経済」にのみ照準を合わせたご都合改変じゃんって、やっぱり

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「ナイーブ」な人々

 先日の日経の「経済教室」欄に阪大の池田新介教授が「行動経済学」の知見について論じていた。その記事によると経済学では、将来の衝動的な自分を正確に自覚している主体を「賢明(ソフィスティケイテッド、スマート)」な意思決定者、自覚しない人を「単純(ナイーブ)」な選択者、というの

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シャドウ・ワーク

 もうかれこれ十数年前のこと。私の職場の上司であった女性が、たまたま一緒になった社員食堂で昼食をとりながら、ちょっと意地悪な笑みを浮かべつつこんなことを言った。「これからはね、有能な女性たちがどんどん進出してきて、その分無能な男たちが淘汰されていくのよ」 彼女はちょっ

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ひと足早く桜咲く

 随分と長らく待たされた社会福祉士国家試験の合格発表が昨日あった。自己採点では大丈夫との確信はあったものの、こればかりは蓋を開けてみないと分からない。発表時刻の午後1時にはちょっと緊張してPCの前に座った。 厚労省の合格速報で自分の受験番号を見つけたときは正直ほっとした